87  無名武将@お腹せっぷく    Date:2008/09/10(水) 00:18:18

石兵八陣
夷陵で劉備を敗走させた陸遜は勢いを借り、一気に蜀軍を追撃した。
そんな中魚腹浦方面に向かった部隊だけが何故か悉く姿を消す。蜀軍はとっくに退いているのに兵が消えるのが気になった陸遜は手勢を率いて自ら陣を進めた。
陸遜「先見の者からの報告は」
側近一「誰一人未だ帰りません」
陸遜「やはりな。ワシが行かねばなるまい。従いてまいれ」
報告の無いまま怪しい地に向かうのは気が引けたが、捨て置くわけにもいかず陸遜はそのまま魚腹浦に進んだ。
陸遜「むうっ!な、なんだあの異様な気は!?只の河岸が大合戦の様な雄臭さに満ちておる」
単なる川辺でしかない筈の魚腹浦は、ハッテン場としか思えぬ程の異様な空気が天まで覆っていた。
側近一「…ううう、ヤッベ、た、タマンネ。陸都督俺、行ってきます。我慢出来ねぇ!!」
いきなり謹厳でならした側近一が全裸になって魚腹浦へ走っていく。そればかりではない、兵の殆どが武装をかなぐり捨てて我も我もと魚腹浦へ全力疾走していた。
陸遜「待たんかお前達!」
仕方無しに陸遜も馬に一鞭くれて魚腹浦に向かう。 
そこで陸遜が見たものは、ゴロゴロと巨石が立ち並ぶ河岸で兵達が全裸になって
巨石に尻や股を擦り付けたり、兵同士でサカリ合う異様な光景だった。


88  無名武将@お腹せっぷく    Date:2008/09/10(水) 00:59:55

陸遜「これはなんとした事!お前達どうしたのだ」
兵「あ、ヤッベ、都督さま。ここに来たら急にムラムラってしてきて…」 
陸遜もその巨石の群れの中に入ると、巨石と思っていたものは股竿を模したものや男の引き締まった尻に似せた穴付きの石
中には男同士でサカリ合う図が刻まれた石がならぶ奇妙なモノばかり。 
歩く内に何時の間にか陸遜も一枚一枚武装を脱ぎ服一枚でうろつき出した。 
そこに一人の老人が陸遜の肩を掴んだ。
老人「そこの若いの、やらないか?」
陸遜「わっ!?な、何だ、何時の間にワシは鎧を脱いだのだ?」
老人「ホッホ陸都督、気が付かれましたかな?某、黄承彦と申す。蜀の諸葛亮が義父にござる。」 
陸遜「むっ蜀の?貴様どういうつもりだ」
黄承彦「いやいや他意はござらん、都督の軍が我が婿の策に填まったのを知りお救いに参上したのです。
此処に先年婿が何やら工作して、何が起こっても義父上は何もなさるなと言い含められましたが我が国の兵の惨状座視出来ず参った次第、某が後に続かれよ。
此処に居れば死ぬまでサカリ続けまする。」 
気持ち悪くなった陸遜はサカリ合う兵を叱咤して自らと共に黄承彦の後に続いた。
するとあの雄臭さかった巨石群もある方向から見ると只の石だったり、春画も全くそそらないヘタクソな便所の落書きの様な男女のカラミの絵ばかりになり
すっかりやる気が消え失せて普通の気分になっていった。兵達も何時しか正気に戻っている。 
「黄承彦殿、何とお礼申せばよろしいか…」と陸遜は巨石群を抜けた所で礼を言おうとした瞬間、戦場で竿剥き出しの猛将に遭った様な殺気を感じ
陸遜「黄承彦殿、お礼はいづれ!」
と叫び大慌てで軍を率い本陣に逃げ去った。
黄承彦「…ちっ。」

諸葛亮「義父上、さては先走られたのでしょう?
折角の若い男を食える段取りに致しましたのに、気付かれましたなw」
黄承彦「いやあ失敗失敗、石兵を抜けた所ワシも油断して一物が勃ってしもうて
陸遜めを掘り取る気になったのを見抜かれてしもうたわい。やれやれ年は取りたくないものよ。」
諸葛亮「いやいや老いて益々壮んでいらっしゃるから見抜かれたのです。義父上、羨ましいですなハハハ」

石兵八陣の真の罠、それは黄承彦自身だった。