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177 名前: 無名武将@お腹せっぷく [] 投稿日: 2007/06/27(水) 19:37:48

王翦将軍の処世術

秦の政に仕えた王翦は数多くの武功を立て、武官のトップとなっていた
王翦の活躍で韓、趙、魏は滅ぼされ残るは斉、燕、楚だけとなった
燕や斉は今や弱小国で何の問題も無かったのだが大国である楚が天下統一に立ちはだかっていた
そこでこの楚をどう攻略するか 政は将軍たちを集めた

政「王翦将軍、そなたは楚を攻略するのにどの程度の兵が必要だと思う?」
王翦「楚は大国でございますので60万は必要かと思います」
政「60万か・・ 秦の全軍に近いのう 李信将軍、そちはどう考える」
李信「私なれば20万あれば充分だと思いまする」
政「(王翦は年老いて気力が欠けてきたのかのう)では李信将軍と蒙テン将軍 20万の兵で楚を攻略せよ」

王翦は息子の王ハンを呼び出した
王翦「わしはもう引退する」
王ハン「楚討伐のことですか? 父上、意見が通らなかったぐらいで引退を考えられることもありますまい」
王翦「いや、秦王は人間不信の塊じゃ 樊於期将軍のように一族を皆殺しにされて懸賞金をかけられ、首となって秦に届けられるようなことがあるかもしれぬ」
王ハン「なるほど、流石にそこまではあるまいと思いますが暗殺されるやもしれませぬな」


178 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2007/06/27(水) 19:42:13

王翦は政に引退する旨を伝えた 政は一言のひきとめの言葉もなかった
李信、蒙テン率いる20万の軍勢は秦へ向かった 秦は連戦連勝を重ねたが楚軍に文字通りバックから攻められて敗北した
李信軍をひそかに楚軍は追い続けていたのである そして秦の軍勢をさんざんに破り、秦本国にまで突入する勢いをみせた

家臣「李信将軍の軍が大惨敗を喫しました! 楚軍は秦に迫ろうかとしています」
政「大変だ、すぐに頻陽に参らねば」
家臣「頻陽?」
政「王翦将軍に再出馬をお願いするのだ 急いで用意をせよ!」
政は驚いて自ら王翦の郷里へ出向いた
政「王翦将軍、お主の意見を取り入れなかったから秦軍は大惨敗を喫した もう1度秦軍の指揮をとってくれぬか」
王翦「わたしは病で隠居した身、体も弱り頭もボケてきております どなたか別の将をお選びください」
政「頼む、この通りだ」
王翦「わたしには60万の兵がなければ自信がございませぬ」
政「そなたの必要な軍勢を預ける」
王翦「それともう1つお願いが・・」
政「なんでも申せ」
王翦「それがし帰って参りましたならば・・・」
政「恩賞か? 勿論用意する」
王翦「そうでございますか! では秦王さまの尻を掘りたくございます!」
政「そ・・それは・・・ 何か他の物にいたせ」
王翦「ゲホッゲホッ・・・ 秦王さま、わたしは最近1人では立つことも困難になりましてな・・」
政「(それが股の一物をそそり勃てながら言うことか)わ、わかった! 楚を打ち滅ぼしてきた暁には尻でもなんでもくれてやる! だから必ずや楚を討て!」
王翦「それを聞くと私も仕事のやりがいが出てまいります」


179 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2007/06/27(水) 19:43:09

王翦が軍勢を進めたある地点で政に使いを送った
王翦「出陣の際のお約束、間違いございませぬな と念を押していたと伝えてくれ」
使者「ハッ」
使者は都へと飛んだ
政「あー・・ わしはその場の勢いに任せてなんということを言ってしまったのだ・・ 大体60万の兵があれば蒙テンでも誰でもいいではないか」
使者「王翦将軍からの使者にございまする」
政「(王翦・・・突然ボケてこの約束だけ忘れてはくれぬだろうか・・)」
使者「出陣の際のお約束、間違いございませぬな とのことです」
政「(・・・やっぱ無理かー)」
しかもその使者は何度もきた

部下「将軍さま、恩賞のおねだり少々度が過ぎておりませぬか? そりゃ秦王さまの尻は逸品だと聞いておりますが・・」
王翦「あれはわしの身を守るためなのじゃ 秦王さまは人間不信の塊のような方 恩賞目当てに働いていると信用させねばならぬのだ」
部下「なるほど、流石は王翦将軍 しかし本当のところは?」
王翦「秦王さまの尻が掘りたい! ・・・・・・あっ」
部下「やっぱり でもそれが自然ですよね」
王翦「そうとも、この秦におる者 いやこの世に生まれたからには秦王さまの尻を掘りたいと思うものだ」


180 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2007/06/27(水) 19:44:02

一方、楚も秦の王翦将軍が出てくると聞くと楚全国から兵を動員し楚の名将項燕(項羽の祖父)を総大将として秦軍を迎え撃とうとした
王翦「楚も兵を総動員したようじゃな まさしくこの戦国時代の雌雄を決する大合戦にふさわしい陣容だ」
王翦はまず堅固な土城を築きそこに立て篭もった 楚軍は挑発したが秦軍は一切相手にしなかった
兵士に休養とうまい食べ物を与え、力を蓄えさせた 力を持て余した兵士は石投げや跳躍で遊んでいた (ちなみに、射精大会は秦の法で禁止されていた)
楚軍は秦軍が一切動かなかったので引き上げ始めた 王翦はこの瞬間を狙っていたのである
相手の防御が整わないうちに楚軍を叩いた 楚軍は総大将の項燕が討ち取られる大惨敗であった
主力部隊を失った楚は次々と弱体化していき、楚の王も処刑された
斉と燕は弱小国であったのですぐに滅びた こうして秦は天下統一を成し遂げたのである

政「王翦、よくやった!」
王翦「秦王さま!」
政は王翦の手をとって感謝の意を示そうとしたが王翦にバックに回られ
政「ぎゃぁぁっ!しっ尻が裂けるうっ!? いきなりか王翦!」
王翦「この瞬間のために頑張ったようなものでございましたからな! これがわしの最後のご奉公です!」
政「痛い痛いーっ!うっ動かないでぇーっ!!」
こうして王翦は秦王の人間不信の性格を見抜き見事生き残ったのである