889 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2006/11/20(月) 23:42:53 New!

甘寧の奇襲

濡須口では、まず魏軍の出鼻をくじいてやろうと凌統率いる三千の兵が打って出たが、相手はあの張遼。
凌統もよく戦ったがだんだんと旗色が悪くなっていき、壊滅の危機に陥ったがそれをなんとか呂蒙が救い出した。
数日後。
「では我が君。お約束どおり精鋭百騎をお貸しくだされ。必ずや敵に一泡拭かせてみせましょう」
甘寧が言った。
「だが初戦をみたであろう。敵は強い…百騎でどうして戦えるのか」
孫権が当然のことを口にした。
「人ひとり、馬一匹失いましても手柄顔はいたしませぬ」
甘寧のこの強固な意志に、孫権もしぶしぶと納得して、
「では、やってみせよ」
とこたえた。

890 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2006/11/20(月) 23:43:37 New!

その後、百名の兵はただちに集められた。
「今夜この百人で敵の陣に斬り込む。思い残しのないように」
集められた百人の者達に酒と料理を振舞いながら、甘寧は言った。
「た、たった百人であの四十万の陣へ!?」
「そんな無茶な…」
兵たちが動揺の声を上げるのも無理はない。
「この呉では大将軍といわれるこの甘寧でさえ呉国存亡の危機にこの命を懸けようというのだ!それが選りすぐられたお前たちがそれほど臆病者なのか!」
甘寧の叱咤に、百人の兵たちは心を打たれる。
「わかりました。喜んで将軍に従い死のお供をいたしまする」
と声を揃えて言うのだった。
「ふふふ…それにな。敵も今日は油断している…今ならきっと掘り放題だ!」
甘寧が涎を垂らしながら言う姿を見て、百人の兵たちもゴクリと生唾を飲んだ。
「ほ、掘り放題…」
「そういえば俺たち…だいぶ敵兵を掘ってないよな」
欲求不満だったこの百人の兵たちは、俄然やる気を出し、いつしか掘り放題と叫びながら踊りまわった。
「ほっりほうだい!ほっりほうだい!」
「うおおおお!!やってやるぜえええ!!」
「それでこそ呉の勇者…あひるの羽を持て」
百人の兵たちにあひるの羽が渡されていく。
「これを尻にはさめ。夜襲の時に同士討ちをせぬためだ」
こうして百人の決死隊はあひるの羽を尻にはさみ、夜を待った。

891 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2006/11/20(月) 23:44:18 New!

夜。
「よし、あの柵の一部を取り払え」
甘寧が指示を出す。
「取り払いました」
「よし、これよりあそこからなだれこむ。銅鑼を鳴らして陣中を駆け巡れ。それっ!」
ドドドド、と馬の蹄の音が鳴り響く。
異常を察した魏の兵たちも、続々と目を覚まして外に出る。
「敵襲だっ!」
魏兵の一人がそう叫んだ。
「ふふふ…美味そうな尻だ。フンッ!」
「ぎゃあぁぁっ!?何か入ってくるぅ!?」
甘寧が敵兵の尻を貫く。
「ふんっ、ふんふんっ!!」
「痛いっ、痛いぃ――ッッ!!」
「さすがは魏軍だ…兵卒でさえこの締まり…甘寧感激☆」
「やめてえぇぇッ!!」
「あ、もう出る…アッー!」
「あひぃぃい!!」
掘り放題という言葉のおかげで士気が信じられないほど高い甘寧の兵たちは、怒涛の勢いで魏の陣を掘り進んだ。
魏軍はまさか百騎で奇襲されているとは思いもよらず、わけも分からぬうちに同士討ちを始めた。
「へへ、いい尻してやがるぜ…」
「ば、馬鹿っ!!俺は味方だ、甘寧だ!!」
一人の兵が甘寧の尻にたぎる逸物をあてがう。
「将軍でしたか…むぅ!?あひるの羽がない…さては貴様っ!?敵だなっ!?」
「ひぃッッ!?ちょ、本当に甘寧だって…ぎゃああああああ!!!!!」
「うお…なんという締まり…ということは本当に将軍!?」
「だからそう言ってるのに――ッッ!!」
「ま、いいか…ふんっ、ふんふんっ!!」
「うあぁあぁぁ!!」
「アー、将軍、イイです、最高です、アッー!」
ドピュッ!
「ひぃッ!?熱い…!」

892 名前: 無名武将@お腹せっぷく [sage] 投稿日: 2006/11/20(月) 23:44:53 New!

体内に熱いものを注ぎ込まれた甘寧は体をガクガクと痙攣させながら、その場に倒れこんだ。
その時、さらに違う兵が甘寧の尻に逸物をあてがう。
「なんという美尻…!さては歴戦の将とみた…!」
しかし甘寧は見逃さなかった。
そう言った兵の尻にはあひるの羽が刺さっていることを。
「ちょ、待っ…俺は味方っぎゃあああああ!!!」
「くっ…よすぎる…アッー!」
「ひぃぃっ…!!」


あひるの羽のおかげでなんとか甘寧を除く百人の兵たちは同士討ちをせずに済み、さらに大層な戦果を上げることができた。
孫権はこの大勝に大喜びし、甘寧たちに手厚い恩賞を授けた。