830 :無名武将@お腹せっぷく :2006/11/16(木) 16:06:18 盧植さまがみてる そこそこの大きさの屋敷の庭に、オッスオッスと声が響きわたる。 まわした帯は乱さないように、着物の裾は翻らせないように。 男らしく堂々と歩くのがここでのたしなみ。 ここは盧植さまが開く私塾。 桃の木が生い茂る庭先には盧植さまの像があり、前を通るときはみんな一度止まって挨拶していく。 「待たれい」 声をかけられたら瞬時に振り返ること。決して顔だけで振り返ってはいけない。 優雅に、そして格好良く。 少しでも上級生の兄貴に近づけるように、笑顔で。 「はい」 振り返るとそこには、信じられない人物が立っていた。 「帯が曲がっておるぞ。格好はいつも正しくせい。盧植さまが見ておられるのでな」 憧れの人物が目の前にいる…。 その光景が信じられなくて、呼び止められた若者、劉備はただ呆然としていた。 「おぬし…その口は閉じられんのか」 「も、申しわけありませぬ」 「仕方のない奴だな」 憧れの人物が、両手を腰元に伸ばして帯の曲がりを正す。 「明日からは気をつけるんだぞ、いいな?」 声も出せずに劉備はただコクコクと頷く。 「よし、ではさらば!」 そういうと優雅に体を翻らせてその人物は歩き去っていった。 ――ほ、本物だ… 「本物の、公孫?殿だ…」 831 :無名武将@お腹せっぷく :2006/11/16(木) 16:07:52 その後の話はめんどくさいので中略 「すまぬ。今の俺が笑っていられるのは玄徳のおかげだ」 「そ、そんな、私などなにも…」 「いや、やってくれたよ、色々とな…だから、玄徳の尻にこれを突き刺してもいいか?」 ここで軽く説明しよう。 盧植が開く私塾には、「兄弟」というシステムがある。 先輩から尻に剣を刺してもらうとその人間は先輩の弟となり、先輩の兄貴にいろいろと指導していただくことになるのだ! (公孫?殿と自分など…) しかし手にぐっと力を入れて、決心する。 (弱気になるな…未熟な部分はこれから努力すればいいんだ) 「お受けします」 これ以上ない爽やかな笑みで、劉備は答えた。 「ありがとう…ふんっ!」 そういうと公孫?は一気に劉備の尻へと剣をぶちこむ。 「ぎいぃぃぃ!!尻が裂けるぅ!?」 余りの激痛に劉備は苦悶の声を洩らす。 「耐えろ、耐えるのだ玄徳…!」 言いながらも公孫?はどんどん奥へと突き刺していく。 832 :無名武将@お腹せっぷく :2006/11/16(木) 16:08:35 「うそおぉぉぉっ!!!まだ挿れるのおぉおおおお!?」 ずぶずぶと劉備の中に進入していく公孫?の剣。 だが、一般的な大きさより公孫?の剣は短かったため、奥への侵入もついに終わった。 「ふう、玄徳よ。よく耐えたな」 「や…やった…ようやく終わりですか」 「何を言っておる!?これからが本番だぞ!ふんっ、ふんふんっ!!」 「ぎゃああぁぁぁ!伯珪殿!勘弁してくださいぃいぃ!!」 「何を言うか!皆、これを耐えて一人前の兄貴となっていくのだ!お前も耐えろ!」 そういうと、公孫?は動きに強弱をつけ、角度を変えたりと工夫を凝らしてきた。 「ひ…ひいぃぃっ!」 「よ、よし…玄徳、そろそろいくぞ…アッー!」 劉備の中に公孫?のものが放たれた。 「あひいっ…熱いのが入ってくるぅ…」 だが、今になってみると不思議と苦痛は消え去っていた。 かすかな伯珪殿の重み。 伯珪殿とのこれからの重み。 それを十分に味わいながら劉備は達した。 夢のような日々は、まだまだ続きそうです。 |