343 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 19:22:38
蜀漢その後 〜折れたこけしと涙の名将〜


曹操が逝き、劉備が散り、諸葛亮を失う。
三国の鼎足はもはや悲鳴を挙げ、やがて新たな王朝の足音が
聴こえてくる。そんなひとつの時代の終幕の時、三国のひとつ蜀は
諸葛亮より兵法書を受け継いだ最後の名将・姜維が文字通り最後の
奮戦を見せていた。


姜維:ここ剣閣は男崖に囲まれた不落の要所であり、
   また蜀都成都への侵攻を食い止める事実上最後の砦となる。
   ここを守れるかに蜀漢の命運がかかっている!! じきに成都からの援軍も
   来よう、なんとしても魏軍を追い払うぞ!!
兵:おおーッ!! 断崖立ちバックだぜーッ!!
姜維:(あぁ……費緯、蒋苑、何故死んだ。
   特に費緯が居てくれればきっと「男崖」に突っ込んでくれたと言うのに)
   歴戦の勇者は死に、蜀漢を憂う忠臣はもう居ないのか!!
張翼:私は居ますぞー!!
姜維:ふっ、なに、ここは抜かせはせん。先主、丞相、私に力を!!
張翼:だから私は居ますぞとry




344 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 19:35:26
姜維:さぁ来たぞ、連竿弩を!!
兵1:アイ・アイ・サー!! ほれ行くぞお前ら!!
兵2:い、嫌だーッ!! こんな高さから落ちたら普通に死ぬーッ!!
兵1:ええい、ならば竿にこれを塗れい! これを塗れば痛くなーい!
兵2:どれどれ……げえっ さ、竿がヒリヒリするッ?!
兵1:それは毒よ。竿矢に毒を塗ることで確実に敵を死に至らしめ、
   竿の毒で自身も長くは持たぬ。こうすれば捕虜になる危険もないのじゃ!!
   さぁ早く来い、我等死の五人組ぞ。
兵345:んな無茶な?!
兵1:塗ってしまった以上死は免れん。
   どうじゃあ……? 冥土の土産。最後に魏兵を掘って掘って掘りまくってみては。
兵2345:ウ、ウホッ……ヤるしかねえか?!

姜維:部隊長……済まぬっ!! その残虐性ゆえ丞相が最後まで使わなかった連竿弩。
   私は将軍失格だな……。
兵1:なァに、立派に戦い命果てるとも、あの世で先主に尻を差し出すまでですよ!
姜維:お主こそ誠の忠臣よ!! 安心せよ、お主の妻子は私が面倒を……
兵1:ハハハ、私は衆道兵。子はおろか女なぞ興味はありませぬ!!
   先にあの世で待っておりますぞ――ッ!!
姜維:若干退いたが敬礼ッッ!!


345 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 19:46:34
兵12345:蜀漢王朝バンザーイ!!
魏兵:な、なんか降って来たアッー?!

連竿弩の特大逆バンジーから、全裸の竿矢兵が放たれる。
目に涙を浮かべ、見上げた狭い空に蜀漢の存命を願い……。

兵:ふんっ、ふんふんっ!!
魏兵:お尻の穴がヒリヒリするゥーッ?! ぬ、抜いてえええぇ!!
兵1:ふふ、最後の尻がこれか?! ――否!! 一人でも多くの敵の尻、
   掘って掘って掘りまくって、道連れにしてくれん!!
魏兵:アッー?!
兵2:部隊長……我等も遅れを取るな、突撃ィィーッ!!
兵345:ウホォォーッ!!
魏兵:く、来るなァ!! なんかお前ら鬼気迫るものがあるぞアッー!!
兵3:ふんふんっ!! 憧れの立ちバックじゃあ!!
兵4:松葉返しを受けてみい!!
兵5:ry

兵1:お、おぉ、皆最後の死に尻を求め盛っておるわ。私も……ウッ!
   こ、こんなところで……ガクッ! 
兵2:部隊長ォォー!!
魏兵:抜きやがれ、このフニャチン……ふんっ!
兵2:さ、竿がしぼんでゆく……ガクッ!
魏兵:やれやれ、わしを掘ろうなど10年……ガクッ!

剣閣は重なり合う男達の果てた姿と竿汁に埋め尽され、
鬼も思わず鼻をつまむ異臭が立ち込めたのだった。


346 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:05:10
姜維:おぉ、逝ってゆく、皆イッてゆく……オオオ。

姜維は残った兵を引き連れ崖を降りては浮足だった魏兵を掘り取り
侵攻を食い止めていた。日々散ってゆく兵卒たち。しかし肝心の
成都からの援軍はまだ来なかった。

姜維:何故だ、何故なんだ……!


姜維は知らなかった。
成都には黄皓をはじめとする佞臣がはびこり蜀漢二世皇帝劉禅は
政治を顧みず酒色に耽っていたことを。

ある日黄皓は劉禅に巫女を紹介した。

劉禅:こ、これは美しい……
巫女:どーもぉ☆ 西川の神々から伝言でっす☆
   数年内に魏は蜀の領地になっちゃうから、公ちゃんはナニもしなくていいんだって!
劉禅:おぅ。そうかそうかぁ、ならお主は明日からニーソックスで
   参内するよーに!!


黄皓:(バイト代は日給20万じゃぞ!!)
巫女:(ニーソオプションでプラス3万だろ。
   つか、も少し高くしろよ、種ナシのヘナチンがッ)


劉禅は黄皓の用意した巫女によりすっかり厭戦気分になってしまい
尻を掘る狼の牙を骨抜きにされていたのだった。


347 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:23:09
姜維の援軍要請はことごとく黄皓が退け、私腹を肥やしていたのである。


一方、魏陣営は不落剣閣を攻略すべく二人の将軍を派遣した。
登β艾と鐘会である。

鐘会:しかし登β艾、姜維は蜀の名将。いたずらに被害を拡大するばかりで
   成果らしい成果が上がらぬ。良い知恵はないものか……。
登β艾:ぼ、僕にいい考えが あ、あるんだな。
鐘会:ほぅ?
登β艾:ぼ、僕は地図を描くのが と、得意なんだな。
鐘会:す、すまん も、もう少しわかりやすく は、話して欲しいんだな。
兵:(いや、敢えて突っ込むまい……)
登β艾:つ、つまり け、決死隊を募って あ、あの崖を越えて
    し、侵攻すればいいと お、思うんだな。
鐘会:しょーかいしょーかい、好きにしろドモリめ。俺ァごめんだね。
登β艾:さ、さっそく け、決死隊を集めるんだな。

数日後、作戦は登β艾の部隊から選ばれた決死隊により行われた。

登β艾:が、崖に竿を刺して あ、穴を開けて道を つ、作るんだな。
兵:な、なんか知らんけどスゲェ発想だぜ!!
兵:痛いッー!! 岩固いよーッ!!
登β艾:フ、フニャチンなんだな。

登β艾決死隊の道を造る作業は難航につぐ難航。
ある


348 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:28:56
途中で切れたアッー?!

ある者は岩の固さに竿を折られ、またある者は岩に刺さった竿が抜けず果てた。

兵:もうやだよ、助けてよ……。
兵:締まりの良い尻が掘りたいーッ!!
兵:ったく、やってらんねえぜ……ってェ?!
  見ろお前ら、将軍が一人岩を掘ってる!!

登β艾:い、岩も擦れて け、結構気持ちいいんだな。

登β艾の竿は既に岩の固さを物ともしない頑強な削岩竿と化していた――

兵:やれやれ、退いても飢え死にしちまうってか……なら、蜀に攻めこんで
  蜀兵を掘りまくってやった方がいいぜ!!
兵:ウム!!

こうして登β艾の勇気づけられた魏兵は次々に崖を攻略。
蜀内に侵入し支城を陥落させ、綿竹関に諸葛亮の息子諸葛瞻を掘り取り
ついに成都になだれ込んだのである。


349 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:37:16
劉禅:げげっ、なぜ魏兵がこんなとこに?!
黄皓: 蜀 漢 終 わ っ た な 。
劉禅:黄皓、どうする?! 朕はまだ死にとうない……巫女、巫女はどこじゃ!!
黄皓:さっきバイト代渡したら原チャで帰りました。
劉禅:( ゚д゚ )
黄皓:こっち見んなw
   ここに魏兵が居ると言うことは、既に剣閣も……!

登β艾:き、きたんだな。 こ、ここを落とせば か、勝ちなんだな。
兵:しゃぶれよ、ホラ。
劉禅:しゃぶれば降伏を認めてもらえるんですね?
兵:汚い皇帝だなぁ。




蜀漢の最後であった。


350 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:46:11
数日後、剣閣で必死の防戦を続けていた姜維ら蜀漢兵に使者がやってきた。

使者:既に成都は降伏、劉甚殿下はそのことを悔やみ自害なさいました。
姜維:そ、そんなバナナ!! くそ、誰も突っ込まぬか……!
   しかし剣閣は健在、現に魏軍はこの地に釘付けになっておりますぞ?!
使者:魏将登β艾は剣閣の精兵手強しと見、陰平地方の崖に
   竿を列ねた漢桟道(おとこさんどう)を造りそこから蜀内になだれ込んだのです。
   綿竹の諸葛将軍も討ち掘られたと……。
姜維:馬鹿な……瞻タソの尻が掘られただなんて……!

使者、書状を読みあげてのち曰く――




使者:夢は これまでだ。


351 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/23(日) 20:56:45
兵:何故です将軍!! 我等はまだ戦えまする!!
兵:何故陛下は降伏なさったのです!! 陰平から入った魏兵なぞ挟み打ちにすれば
   掘り散らせたはず!!
張翼:我等だけでも魏軍と充分戦えまする。戦いましょう!!
姜維:それはならぬ!! 我等が戦えば陛下や皇子の身が危険だ。
   それに我等は反逆者の汚名をかぶることとなる――包茎よばわりされるんだ!!
兵:今までの戦いはなんだったんだ!!
  親父も兄貴もこの戦いで果てたと言うのに……畜生!!
兵:くそっ!! 好き勝手しやがって!! おいお前俺の尻を掘れ!!


兵士たちは号泣しながら互いの竿を受け入れ、尻を締めては叩き折った。

姜維:泣け、泣くがよい。

姜維は懐から一本の古ぼけたこけしを取り出す。

姜維:丞相、蜀漢のあとを託されていながらこの始末、申し訳ございませぬ。
   このこけしももはや蜀漢のために使えませぬ……アッー!!

やおら服を脱ぎ捨て、姜維は自らの尻に極太のこけしを突っ込み――



ポキリ



翌日、竿を萎えさせた蜀軍は魏軍に降伏したのだった。