318 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 13:46:20 長坂の大蛇!! 燕人張飛とは俺様よォ!! 華北の雄袁紹を下し今や日の出の勢いとなった曹操軍はついに南下、 新野の劉備は諸葛亮の痴と関・張・趙らの竿を駆使し何とかこれをしのいでいたが 父劉表から基盤を受け継いだ時の荊州牧・劉宗はこれに抗する術を知らず、 これに抗する気骨を持たず、劉表の娘婿である蔡瑁の言により降伏。 余談だがこの後劉宗は曹操が秘密裏に差し向けた将・于禁によって菊穴の皺と言う皺を 丁寧に指で広げられ惨殺されたと言う。 新野の劉備は劉表の長男であり、今は弟との政争に破れ江夏に駐屯する劉騎を頼り 新野を捨てる。 しかし「オラたちを見捨てねぇでくれだリュウビせんせ!」と 彼を慕う民を引き連れるその逃亡は凄惨を極め、長坂付近でついに曹操軍は その肉眼で劉備を捉えるに至った。 曹操:さぁ、劉備を追うのだ! 兵:へへ……追い付いたぜ、最初に掘られたいのはどいつだ! 民:ひいいっ、娘だけは! わしはどうなっても良い、だからまだ若い娘だけは! 兵:バカヤロォ! 最初(ハナ)っから女なんざ眼中にねぇぜ!! 民:き、鬼畜……アッー! 娘:(親父、GJ!!) 319 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 13:54:56 あちこちで曹操軍による尻狩りが行われる中、額にビキビキと血管を浮かせた 虎髭の偉丈夫が長坂橋にまで馬を飛ばす。彼こそ劉備三兄弟の 末弟であり、その剛勇から「八百八尻将軍」と恐れられた張飛翼徳であった。 張飛:ハァハァ……趙雲の野郎、兄貴に奥方とアッー斗様を任されながら 聴けば曹操軍に寝返っただって?! 許さねぇ、裏切り者は掘る!! これが武侠クオリティ!! 趙雲:おおっ、張将軍!! 張飛:趙雲テメェ!! 奥方とアッー斗様はどうした!! 趙雲:す、すまん、奥方はアッー斗様を託し、自分は足手まといになるからと井戸に……ッ! 張飛:……! そいつぁ疑って済まなかった!! それで、アッー斗様は?! 趙雲:ご安心を、それがしがこの菊門にてしっかりとお守り…… 張飛:趙雲ー!! 足出てるー!! 趙雲:げえっ 逆子?! 320 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:00:46 何はともあれ張飛は趙雲の忠義と形はともあれアッー斗様の無事を知り安堵した。 張飛:趙雲、ここは俺に任せて、お前はアッー斗様を連れて早く逃げろ!! 趙雲:しかし将軍!! 張飛:なアに、曹操軍なんざ俺のアレでイッパツよ!! 趙雲:ご武運を! そうこうする内に罪なき民(男な、女子供は無事だから)をさんざ掘りまくった 曹操軍はついに張飛の立つ長坂橋まで達した。 張飛:ヘッ、久しぶりにコイツを存分に振れると思うと先走り三千丈だぜ!! 曹操軍号シテ百万 長坂ニテ戦慄ス 321 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:08:47 時に――皆様は冷凍のフライドポテトをご存じだろうか? スーパーの冷凍食品コーナーなんかで売ってある、四角くってウネってぶっとい、アレである。 閑話休題。 張飛:さぁさぁ! 天汁地汁我慢汁!! 我こそは絶人にして万夫・オブ・不当!! 劉備三兄弟が末弟燕人張飛!! 腰抜けの雑魚共、この河を三途と心得よ!! 共に死を決さん!!!! 兵1:げええ、あの竿はなんだ?! 兵2:四角くって……ウネウネって……ぶっといの……きゅうぅ 兵1:へ、兵2ーッ!! 322 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:18:58 長坂の地平に垂直にそそり立つ、大蛇に見間違えるほどの 立派な股竿――これが劉備三兄弟が旗揚げ時に商人に鍛えさせた 雌雄二成の剣を始めとする三の武器がひとつ、丈八蛇竿である。 張飛:こいつに掘られるとな、痛みが半年は取れねぇ。 もっとも入る前に尻が裂けちまうがな!! ガハハハハッ!! 兵3:ば、バケモンだ……あんなの入ったらアタシ、死んじゃうワ!! 兵4:急にカマキャラになるなよ、このガチムチ!! >>318の時とキャラ違うだろうが!! 張飛:早く、来いよ……。 張飛の目は虫を補足する禽獣のそれだったと言う。 竿は先走りにまみれ、蛇竿に見えぬ鱗を形作る。 「十歩以内に近寄ったら掘ります」そう、顔に書いてあるかの殺気であった。 しかしまぁ、いつの世も空気の読めない男と言うのはいるものである。 323 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:26:09 夏侯傑:ふんっ、何が張飛だ、何がバンプオブフトウだ。 俺は名門夏侯一門の夏侯傑! 掘れるモンならえんどりけり★えんどりけりぃぃぃっ?! 張飛:ウホッ 貴様が最初の獲物かァ?! 張飛の蛇竿がその名の通り蛇のように水上を跳ね地面を蹴り、馬をぶっ飛ばし 夏侯傑の尻に命中する。 張飛:ほれほれぇ! ええのん? ここがええのんええのんかァ? さっさと哭けやーッッ!! 夏侯傑:ぶ、ぶっと……裂けるーッッ! 尻が裂けるゥゥーッッ?! 張飛:ふんっ、ふんふん! ……締まりの悪い穴だぜ、夏侯ケツの名が泣くぜ?! 夏侯傑:い、言わないでーッ!! そ、その名前のせいで昔っから馬鹿にされ痛いッー!! 痛いッー!! 尻の中でうごっ、動いてますゥゥ??!! 生き物さんハッスルし過ぎィィィ?! 324 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:35:15 兵3:しつこいわね!! アタシは最初からこうゆうキャラで…… 兵4:だからその態度が潔くねーつってんだろが!! ……あれ? 今夏侯将軍飛んでなかった? びゅーんて。 張飛:竿ほどにもない奴だぜ、相手に不足!! 張飛が一人足止めしている光景――それは中軍の曹操自身も震え上がらせた。 曹操:趙雲追って三千里。来てみりゃなんだよありゃ!! 聞いてねーぞわしゃ?! 楽進:あれは張飛にございます。なんでもあの蛇みたいなのが奴の竿らしく…… 曹操: 竿 だ と ? ! 馬鹿な!! わしのはもっと…… 楽進:……。 曹操:……。 曹操:……おおっ、見よあれを!! 楽進:橋の向こうの林ですな。 曹操:そうじゃっ、先走りの匂いがぷんぷんするッ!! きっとあそこに伏兵がいるのじゃ!! またも諸葛亮の計略に引っ掛かるとこじゃったわい!! 楽進:……殿、殿は今「見よ」とおっしゃいましたがこの場合 「見よ」ではなく「嗅げ」では……。 曹操:えぇーい、くどいわーッッ!! 楽進:アッー?! 325 :sileepknot ◆r4HwcKQwNE :2006/07/19(水) 14:41:32 こうして曹操は「伏兵を」恐れ囲みを解き、張飛はのっしのっしと 欲求不満の竿をそそり立たせたまま去った。 ……腹いせに長坂橋を竿で叩き割ってから。 張飛:あぁ……関兄貴が待ちどおしいぜ……早く帰って来てくれよ、関兄貴ィィィ!! 諸葛亮:どうしました、関将軍。 関羽:……寒気が。こ、これはまさか兄者や張飛の身に危険が?! 諸葛亮:事態は一刻を争います……急ぎましょう。 関羽:あぁ、今イキますぞ兄者!! 張飛!! 完!! |